日記「花ひらく人生」

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2010年04月25日

混乱の欧州から帰国して~~③

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マイペースが香園流、とはいえ。
この事態を傍観していたわけではありません。
目的地バルセロナには、どうしても参加しなくてはならない
大切な会合がいくつか予定されていたからです。

毎朝6時前に起床してCNNニュースをチェックし、
エア会社のサイトを調べ、日本に、海外に電話をかけ続け、
ときにスキポール空港にタクシーを飛ばし、
またあるときはアムステルダム中央駅にトラムで向かい。
知人がチャーターしたバスに便乗しようと試みるも、タッチの差で乗れず。
ドメスティックの鉄道を乗り継いで南下していこうと、
ベルギーのアントワープ、フランスのリールまではなんとかたどり着けたものの
それ以南は「インポッシブル!!」と駅員さんに宣告を受けてしまいました。
ゲームオーバー!! 意気消沈。 

でも、それで良かった。それが良かった。

もしあのまま移動を続けていたら混乱の渦に巻き込まれ身動きとれなくなっていたでしょう。
これほどスムーズに、予定通りの日程では帰国できなかったでしょう。
どこに行っても「わたしには何ともいえません」というそっけない返答ばかりなのに、
「絶対に無理です」という、窓口の女性の明確な一言が、大きな助けとなりました。
そのときを境に、すっぱりと気持ちを切り換えることができたのです。


いまなすべきことは、混乱に向かって進んでいくことではなく、
穏やかな心で、出会いを、一瞬の時間を、幸運を感謝し、楽しむことだと。

思えば、偶然の出会いに、知らず知らず助けられた、本当に幸運な旅でした。
ホテルのフロアで目が合った方が、譲ってくださった日本語のガイドブックは
何の予備知識もない旅の大きな助けになりました。
 (JALのハシヅメさん、本当にありがとうございました)
ハイヤーに同乗させて下さったアメリカの男性。
ルーベンスについて個人教授のように解説してくれたアントワープの美術館学芸員。
バゲージがピックアップできず、身軽でいられたのも幸運。
飛行機を降りたのが治安の良い街だったのも幸運。

アムステルダムの街で、最初に訪れたのが「アンネ・フランク」の隠れ家です。
あんなに狭い天上の低い部屋に息をひそめて不自由に暮らしていたのに
遺された彼女のポートレイトはとびきりの笑顔の写真ばかり。

きっとアンネは、自分の置かれた状況に感謝しながら毎日を過ごしていたのでしょう。
希望と、祈りを忘れずに。

「生きていられるだけで、幸せなこと」

彼女が日記に記した「新教会」の鐘の音に、震えるような心で耳をすませました。

この記事のURL | コメント(0) | ココロ&カラダ&アタマ 

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